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2002年の感想

2002年8月6日

藤本博子さんのレポート

8/9~11の2泊3日、甲奴郡総領町で行われたフェスティバルに行ってきました。今年で5回目をむかえるこのフェスは、広大の若尾裕教授と、移動演劇(モバ・シアター)NORAの皆さんによって運営され、様々なワークショップを通して、気楽に音に関わることができます。私は3年前のフェス以来、仲々参加できなかったのですが、今年の講師が巻上公一さんときけば たいへん! 行かない理由がありません。総領町ってドコ? 暑さは平気か? 休みのシフトは… とおしよせる心配事は見ないフリして、早々に申し込みました。会場は廃校になった小学校を改築した施設。泊まる部屋は木の2段ベッドです。

<みんなのためのダンスワークショップ1、2>
世界的なダンス・アーティストの堀川久子さんによるワークショップ。いきなり踊れ!と言われたらどうしよう、という不安もふきとぶ、とても静かなワークでした。
目かくしをして、指に結んだ糸が地面と平行を保つように広い体育館を移動したり、4人グループのうち1人が人形のように体の力を抜いて、あとの3人が自由に動かしてみたり… だんだん身体がほぐれていきます。
特に気持ち良かったのは、2人のペアで1人は目を閉じて、相手が手のひらか指で刺激を与えて、その方向へゆっくり動いてから、もとの位置に戻る、というもの。
とても気持ちが落ち着いて、眠くなりました。刺激の方向はヨコだったり、ねじれたり。
刺激の大きさは、両手で肩を押したり指先で皮膚の表面を動かすだけだったり、様々でした。

<巻上さんの即興音楽ワークショップ>

皆で輪になって気功。体が暖まってきたら手はじめに巻上さんの声の真似。動きに合わせていろんな声を出す。箱の中のものを触わって(想像上の)感触を声にする… → 1人ずつ順に発表。
ど、どうしよう!普段必要最低限の音声しか発していない私には最大のピンチ!
NHK「ようこそ先輩」の時は恥ずかしがって出来ない子供もいたが、このフェスの人達はやる気満々で次々と自分の声を発表していきます。
え~い もう 何かやっちゃえ!
…という感じで ピンチ感よりも、巻上さんや受講生を見て爆笑しているうちに、楽しく終わってしまいました。
「宇宙語」を話す宇宙人になって、4人グループでコミュニケーションをはかる… という発表はとてもシュールで…顔が痛くなるほど笑いました。
他の人と組むことによって、自分も予想外の動きをしてしまうのが面白かったです。

☆選択ワークショップ
A:音楽療法における即興(若尾裕)
B:詩のボクシング(寺内大輔)
C:即興音楽ゲーム(山田衛子)
私はAを選択。
リトアニアの笛を使って即興演奏。3人でピアノ演奏など…。
簡単な決まり事を作ってもらうだけでずいぶんやりやすくて楽しかった。
療法を受ける側に専門的な知識やテクニックがなくても参加して楽しめるのはいいな、と思いました。
いわゆる「リラクゼーションミュージック」を聴くこともミュージックセラピーのように自分で音を出したり音で他の人と関わることはより一層楽しいのではないかと思います。

<コンサート&発表>
何でも自由に発表できるこの時間。
ここで知り合った人同志の即興あり、アフリカンダンスに口琴バンド、自作楽器にヴォイスデュオ…
もう、とても書ききれないニャ!!
巻上さん(ヴォイス)と若尾裕さん(ピアノ)のデュオがすごく面白かった!
堀川久子さんと新井英夫さんのダンス共演も、息をのむ迫力で、それはもう…書ききれないニャ!!

しまねこ回覧板(34) 2002.9.7 より転載

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